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「国民全員から1円ずつ集めたら1億円じゃね?」レベルの環境省提案にマジ萎え

先月22日、共同通信は環境省の有識者会合が「自然保護の資金を確保するために国民1人当たり1日1~2円程度の負担を求める中間とりまとめ案をまとめた」と報じた。

環境省が「新税構想」との見出しである。なんだこれは。

www.47news.jp

 

 
この中間とりまとめの内容を掲載した環境省HP内のエントリがこちら。

www.env.go.jp



この耳慣れない「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトなるものは今回、サイト内の説明によれば「有識者や先進的な取組を行っている方々との対話や議論を行い、森里川海の恵みを将来にわたって享受し、安全で豊かな国づくりを行うための基本的な考え方と対策の方向をとりまとめ」を行ったのだという。

その「有識者や先進的な取組を行っている方々との対話や議論」の結果が、まさか誰しもが1度は考えたことがあるような「国民全員から1円ずつ集めたら」レベルであるということはさすがにないだろう。
当然、国民から直接負担を求めていく以上、何らかの計算のもとにこのような施策を打ち出しているはずである。

それでは、公表されている資料(本文)から、該当する部分をみてみよう。

森里川海の再生や恵みを引き出す資金を確保するため、また、一人一人の参加意識を高めるためにも、森里川海の恵みを受けるすべての個人や企業のそれぞれが少額を負担することを提案します(例えば、個人であれば一人1日1~2円程度など)。

少額の負担に加えて、趣旨に賛同する個人や企業からは、自発的な寄付を受け入れることができる仕組みとし、取組を広げていきます。

 

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[PDF]中間とりまとめ(本文) - 「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクト中間とりまとめの公表について(お知らせ)

 


…以上。
直接「国民負担」について触れられているのはまさかのこれだけであった。

なんだこのゆるふわな有識者たちは。
というわけで、「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトが提案する「国民1人当たり1日1~2円程度」の負担要求とは、まさに「国民全員から1円ずつ集めたら1億円じゃーん」レベルのものであった*1

徴収コストの試算も事業費用の見積もりもなく国民負担に言及するというお粗末さ、「だめだこいつら…」感を、皆さんにもぜひ資料を一読して味わっていただきたい。

*1:少なくとも、公表資料ベースでは