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三菱東京UFJ銀行が国家を揺るがす? 大ニュース続きで陰謀説も登場

8日、各紙は三菱東京UFJ銀行が国債市場特別参加者(プライマリーディーラー)資格を国に返上する方向で検討していると報じた。

 

三菱東京UFJ銀は、特別参加者の一角として国債の安定消化を支えてきた。メガバンクによる資格返上は今回が初めて。発行予定額の4%以上の応札を義務付けられる資格を返上する動きが広がれば、今後の安定消化に影を落とす可能性がありそうだ。

三菱東京UFJ銀、国債市場特別参加者の資格返上を検討=関係筋 | ロイター

 
日銀によるマイナス金利政策下において、新発国債に応札し続けなければならないという義務が、収支面での重荷になることを嫌気しての検討ともみられている。

しかし、邦銀によるプライマリーディーラー資格の返上というのは前例がなく、市場関係者の間でも大きな話題となった。

 
そして、その2日後の今日もMUFGは巷で大きな話題となっている。
「独自の仮想通貨発行へ」と報道され、文字通りならばビッグイシューである。

 

 三菱東京UFJ銀行は、独自に開発中の仮想通貨「MUFGコイン」を来秋、広く一般の利用者向けに発行する。ITを活用した金融サービス「フィンテック」の一環で、大手行が仮想通貨を一般向けに発行するのは世界で初めて。利用者同士が手軽にやり取りをしたり、割安な手数料で外貨に交換したりできる。信用力が高いメガバンクの本格参入で、仮想通貨の裾野が広がりそうだ。

三菱東京UFJ、独自の仮想通貨発行へ 一般向けに来秋:朝日新聞デジタル

 

現状公開されているサービス内容としては上記記事をご覧いただくとして、他社でも提供されている小額ポイント決済の機能アップバージョンといったところだ。
ただ、この「MUFGコイン」においては、スマホアプリ内に保有するコインを「1コイン=1円」のレートで、同行に口座を開設していなくてもATM引き出しが可能という点が特に新しい。


さて、これら2つの大ニュースがごく短期間に重なったということが、人々の脳裏にかすかな(ある意味では陰謀めいた)想像をさせていることは事実である。

前者の報道は、三菱東京UFJ銀行本体としては、日本国債を取引する積極的な動機が失われているということを示している。
21世紀初頭において、国債の安定消化は主に銀行等の金融機関が担ってきたが、ここ最近は日銀による大規模な介入を行っており、国債マーケットはもはや「市場参加者の経済成長見通しや物価観を映し出す鏡」としての機能を失っている。

そうした状況においての今回の報道を、新聞各社は「国債離れ」と表現した。


後者は文字通りほどの意味は無いものの、小さな意味では「市中銀行による通貨の発行(日本円ペッグ?*1)」である。

ビットコインに代表される暗号通貨(クリプトカレンシー)の登場により「国家の通貨発行権を独占的に行使する中央銀行の役割に対する懐疑論*2」が唱えられ始めた昨今、その利便性・将来性如何ではMUFGコインは、日本銀行にも何らかのアクションを求めうるものとも考えられなくはない。


これら2つの報道が、もしも三菱東京UFJ銀行による「国債離れ」「日本円離れ」のスタートと見ることが出来たならば――。
一連の報道に(相当に穿っているとはいえ)、「ある意味」を見出したくなる気持ちも分からなくはない。