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三菱UFJ信託、7月末から高齢者のATM利用に一部制限 親族の資産管理について再考を

三菱UFJ信託銀行は7日、今年7月30日から80歳以上の一部顧客に対し、ATMでのキャッシュカードによる出金(振込や口座振替も含む)取引を制限すると発表した。

言葉巧みにキャッシュカードをだまし取り、ATMで現金を引き出す詐欺事件が多発していることへの対抗策という。

 

[PDF]特殊詐欺対策を目的としたATMでのキャッシュカードによる出金の一部制限について - 三菱UFJ信託銀行株式会社

 

対象となるのは、平成30年3月31日現在で80歳以上で、過去1年間でATMでのキャッシュカードによる引出、振込、口座振替取引がない個人口座。
対象口座の1日あたりの出金限度額がシステムで引き下げられる制限措置となるという。


顧客にとっては不便となるが、三菱UFJ信託は今回の措置を導入する理由について、顧客の預金を特殊詐欺の被害から守るためとしており、警察からの要請があったという。

年々被害が増えている「特殊詐欺」をめぐっては、昨年1月に愛知県警が県内の3地方銀行に対し、キャッシュカードを一定期間利用していない高齢者が振り込みしようとした場合の限度額を「0円」に設定するよう求めるなど、全国の警察から金融機関に対し、窓口を介さない取引でも予防策の実施が要求されている。


今回の三菱UFJ信託の取り組みを機に、全国的にもさらに高齢者のキャッシュカード利用について制限が強められる可能性があるため、家族としても高齢の両親における生活資産の管理について、改めて検討する必要がある。

 

なお、三菱UFJ信託による説明では、未だ具体的に限度額がいくらに引き下げられるかの説明はなされていないが、顧客の申し出があれば今回の制限措置を外すことも可能としている。