IoTでトイレの空き状況を可視化! 素晴らしい社員の活躍も、外部から根本的すぎるツッコミが炸裂【追記あり】
ラズパイ触ってみたい~と思いながらも中々手をつけられなかった私ですが、以前よりIoTミニ四駆イベントをずっと心待ちにしておりましたところ、この度ようやく来週参加出来ることとなりました。
ワークショップ「スマホで自由自在に操作できるIoTミニ四駆を作ろう!」を特別開催 | Cerevoからのお知らせ
今回はそんなIoTにまつわるお話し。
「IoTで社内問題を解決しちゃった男がいるんですよ~!」
「なぁーにぃ~???」
IoTでトイレの個室空き状況をWEBで閲覧できるサービスをつくりました。
(中略)
2016年2月現在、トイレの混雑に悩まされているとの声が多かったリクルートライフスタイル(グラントウキョウサウスタワー35F男子トイレ)に協力頂いて試験運用しています。
おぉー、さすがリクルートさん。
IoTのチカラで、オフィスの個室トイレの満席問題に慢性的に悩まされていた男性陣の苦悩を和らげる試みだそうです。
いやあリクルートさんらしさが溢れてて良いなあと感じました。素晴らしいエンジニアさんですね!
アプリのタイトルも「Internet of Toilet for men」となっており、シャレが効いてると思います。
仕組みについては以下に引用いたします。
仕組みの概要扉の開閉を感知するセンサーを作成してトイレの個室ごとに設置 しました。それらをRaspberryPiに接続して扉の開閉情報をAPIサーバーにリクエストを送って記録します。またクライアントアプリケーションを通してAPIを叩くことで、一目でトイレの空き情報が分かるようなサービスを提供しました。APIの実装にはGo言語を使って、WEBのクライアントアプリケーションはReact.jsを使って実装しました。
このような仕組みでトイレ個室の空き状況をWebで可視化することに成功し、「アプリを利用した人は比較的スムーズにトイレに入ることができ」たということです。
それだけでなく、このシステムを利用して個室トイレの満室状態となっている時間データも取得することができており、客観的な分析も可能になったといいます。
その結果、現在このシステムは35Fのみでの運用となっており、「やはり他の空いている階に人を流さないと本質的な解決になっていない」という結論が得られたそう。今後別の階にも導入を広げ、他階への誘導も含めた個室トイレ運用最適化を目指されるそうです。あっぱれ。
…ん?
いま「本質的」なこと言っちゃった?
言っちゃったのね?
「なぁーにぃ~? やっちまったな!!」
すっごい面白くて便利そうなんですけどそもそも75人に1つって厚労省の事務所衛生基準規則(60人に1つ)違反状態ですよ… - IoTを駆使してトイレの個室空き状況を検知してWEBで確認できるアプリを会社で運用してみました。 https://t.co/rl7Y6BHqw0
— Takashi Kawai (@yrik) 2016, 2月 2
事務所衛生基準規則とは、労働安全衛生法に基づき定められた厚生労働省令。
その第17条1項に以下がある。
省令と侮ることなかれ、過去には一号の「男性用と女性用に区別すること」という規定に違反したとして送検された事例もあるとのこと。
このグラントウキョウサウスタワーにおいては、今回のエントリによると、
各階に4つ男子トイレの個室が用意されており、この35Fでは全従業員約500人(うち男性は300人ほど)です。つまり約75人につき1つのトイレ個室を使っている状態で普段とても混んでいます。
IoTを駆使してトイレの個室空き状況を検知してWEBで確認できるアプリを会社で運用してみました。 – NET BIZ DIV. TECH BLOG
とのことですから、事務所衛生基準規則のこの第17条二号については、なかなかしっかりしている基準であったといえるのかもしれませんね。
とはいえ、最近では管理側から「個室トイレにおけるスマホ混雑」問題も時折話題に上ったりするようではありますが。
以上、IoTで問題解決を試みた結果、ついに根本的な問題を発見するというステキな事例をご紹介しました。
いやあ、データって大事ですね。
(2016/02/05 14:00追記)
その後、リクルートライフスタイルさんより、同事務所においては「トイレブース ( 個室 ) と従業員の割合は入居フロア全体 ( 複数階 ) のトイレブース数と従業員数とで算出しており」、「これにより従業員に対するトイレブース数は法令上クリアされているとの認識」が示されました。
事務所衛生基準規則においては、1つの階で基準を満たしていなくても、「入居フロア全体 ( 複数階 ) のトイレブース数と従業員数とで算出」することには問題がないとして運用がなされております。
エンジニアさんが目標に掲げていらっしゃいました、アプリの複数階での運用ならびに効率化、早期に実現すると良いですね!
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