平成26年のNISA投資家全体での推定投資収益率は+11%台? 金融庁が調査結果を公表
金融庁は24日、「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」を公表。
NISA取扱全金融機関を対象に平成26年月末時点で集計した「口座開設数及び年代別内訳」、「購入額及び年代・商品別内訳」、「残高及び年代・商品別内訳
払出し額及び年代・商品別内訳」、「配当金受取金額及び年代・商品別内訳」、「積立契約の状況」などの概要をPDFで公開している。
NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について:金融庁
その公開情報から、Tabisland「日替り税ニュース」は以下の様な記事(抜粋)を作成している。
12月末時点の投資総額は約2兆9770億円だったが、売却などをせずに口座に残した金融商品を12月末時点で時価評価した金額は約2兆9878億円、株の配当や投資信託の分配金を合計した額は約1235億円、資産処分に当たる売却額は約4013億円、課税口座への払出し額が約4億円だった。金融庁では、残高以下の合計約3兆3230億円から投資総額を引いた差額約3460億円が、NISAを通じた投資の利益とみている。
さすがにこの文で内容を理解するのはなかなかのハードルなので、金融庁資料内の以下の図をご覧いただいた方が直感的に理解できるかもしれない。
つまりは、平成26年度のNISA口座による総購入額に対して、それを時価で評価した金額+NISA口座からの総売却額+NISA外口座への払出額+受取配当総額を比べ、その差額をNISA口座全体でみた投資収益の見積額と近似できそうだとの内容だろう。
金融庁資料ではTabisland記事内における「NISAを通じた投資の利益とみている」に相当する文言が見当たらないが、この近似によれば単純な投資収益率は約+11.6%と見積もられることとなる。
なお、NISA口座による購入商品はほとんどが投資信託と上場株式であり、全体の購入額の約6割は60歳以上によって占められている。
購入した商品をその年内に売却した割合(金額ベース)も、ほぼ購入者が若いほどその比率が高まる(あまり投資商品をホールドしたがらない)傾向にあるようだ。
ブログを読んでいる投資家においては、自分の昨年の投資結果とこの資料を見比べてみることで得られる新たな総括もあるかもしれない。